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FRB、5月には利上げ停止の方向か-インフレ鈍化の傾向続けば

31 Jan 2023

FRB、5月には利上げ停止の方向か-インフレ鈍化の傾向続けば

 

米国のインフレ鈍化を示す証拠が今後さらに得られれば、米金融当局は3月21、22両日の連邦公開市場委員会(FOMC)会合後に利上げ停止の可能性を検討する方向にあると考えられる。その次の会合は5月2、3両日に開催が予定されている。

 

  これは最も注目されているタカ派の当局者の1人であるウォラー連邦準備制度理事会(FRB)理事が先に提示した目安をベースにしたものだ。同理事は昨年、利上げ前倒しの戦略を早くから提唱していた。

 

  米金融当局は昨年11月まで4会合連続で0.75ポイントの利上げに踏み切った後、12月には0.5ポイントに利上げ幅を圧縮し、2月1日までの2日間の会合ではさらに0.25ポイントにペースを落とす見通しだ。

 

  米金融当局者は昨年12月時点の四半期経済予測で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を5%超に引き上げた後に利上げを停止するとの予想を示した。だが、ウォール街のトレーダーは、5%をやや下回る水準での利上げ打ち止めを見込んでいる。

 

  12月までの3カ月の物価統計はいずれも着実なインフレ鈍化を示し、当局者も歓迎の意を表明する一方で、物価のさらなる沈静化を確認したい意向を示している。そんな中でウォラー理事は最近の発言で、利上げ停止を判断するのにあとどの程度の証拠が必要と考えるか自身の見解を明らかにした。

 

  20日に講演したウォラー理事は、「3カ月分のデータを見てから停止すべきか、6カ月分のデータを見てからにすべきかという議論だ」と話した上で、「リスク管理の側面から、私としては3カ月分だけでなく、6カ月分が必要だ」と語った。

 

  12月の個人消費支出(PCE)価格指数のうち、変動の大きいエネルギーと食品を除くコア指数は、同月までの3カ月で年率2.2%上昇、同月までの6カ月では同3.7%上昇となり、前年同月比の4.4%上昇から鈍化したことが示された。

 

  ブレイナードFRB副議長も19日の講演の際、3カ月ベースと6カ月ベースの指数鈍化に言及していた。

 

  ウォラー理事の目安に従った場合、インフレ鈍化傾向があと3カ月続けば、金融当局者は利上げ停止に自信を持つのに十分な証拠を5月のFOMC会合までに目にすることができる計算となる。3月までの3カ月分の物価統計が5月会合までに発表されるからだ。  

 

(Source: Bloomberg)